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〒901-3805 沖縄県島尻郡南大東村字在所
南大東村立ふるさと文化センター内
 
南大東島の歴史

 島の生い立ち
いまから約4,800万年前に現在のニューギニア諸島付近で火山隆起により南大東島はできました。
その後、火山活動が停止すると火山島は沈み始めましたが、ゆっくりと沈んでいく島の上に次第にサンゴ礁が堆積していき、そのサンゴ礁部分がいまの南大東島となったという説が一般的です。
そのために石灰岩が多い島となり、自然の芸術ともいえる鍾乳洞(星野洞)が私たちを楽しませてくれるのです。

もともと火山隆起によって島が出来た時には南大東島と北大東島は同じ一つの島でした。それが今から約4,000万年前に分裂して二つの島になったのです。
ですから、南大東島と北大東島は島の名前が似ているからだけではなく、地球規模で見ても兄弟島と言えるわけです。

ニューギニア諸島でできた島が地球のプレート移動活動で今の場所まで長い時間をかけて約3,200㎞移動してきましたが、今でも南大東島は1年間に約7cmというスピードでゆっくりと沖縄本島方面に移動し続けています。はるか未来には沖縄本島とドッキングするかもしれませんね。


 日本史への登場

1990年から20年間での平均気温は23.4℃です。

日本の歴史と沖縄の歴史が別であることは「大和」と「琉球」が別であったから当然だと驚く方は少ないと思います。

しかし、南大東島の歴史はそのどちらとも違うことを知らずに驚かれる方は多いのではないでしょうか。 

南大東が歴史に初めて登場するのは江戸時代の後半のことです。
日本の歴史が数十万年前の旧石器時代から語れることに比べたら、南大東の歴史はまだまだ始まったばかりと言っても過言ではないでしょう。

1820年(文政三年)ロシア艦船「ボロジノ号」が航行中に大東諸島を発見し、南大東島をサウスボロジノ・アイランドと命名しました。これが南大東島が歴史に登場する輝かしい第一歩です。

しかしそれ以前にも琉球の伝説の中にも「うふあがり島」(東の涯ての島という意味)として語られていたようです。
南大東島は1885年(明治十八年)に沖縄県に属しましたが無人島でした。

その後1900年(明治三十三年)1月23日に八丈島からの開拓移民23名が現在の西港に上陸し、有人島となったのです。
なんと、歴史に登場してから僅か約200年、人が住み始めてからまだ100年と少しの時間しか経過していないのです。